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三國志14 機種:PS4,PC,NS 作曲者:大塚正子、坂本英城 発売元:コーエーテクモゲームス 発売年:2020 概要 三國志シリーズの14作目にして三國志シリーズ35周年記念作品。 再び君主プレイに戻り、登場する武将数はシリーズ最多の1000人以上。 大きな特徴として兵站という補給線のシステムがあり、兵站を断たれるとどんなに強い軍隊も一気に無力化してしまう。 こういった補給を重視したシステムなどから、戦略性が大きく深まった作品として評価が高い。 音楽はいつもの大塚正子氏に加えて、『討鬼伝』に関わったノイジークロークの坂本英城氏がサウンドディレクターとして参加。 戦争では君主が抱える「主義」によってBGMが異なるという、かつてない仕様となっている。 前作と同様に主題歌も用意されていて、岡本真夜書き下ろしによるエンディングテーマ「旅人よ」が収録。 サントラは通常版のトレジャーボックスに付属。 収録曲(サウンドトラック順) 曲名 作・編曲者 補足 順位 飛龍乗雲 オープニングムービー 星漢燦爛 メニュー画面 嚆矢濫觴 春水 戦略・春 夏雲 戦略・夏 秋月 戦略・秋 冬嶺 戦略・冬 日月 進行 王者堂々 戦闘・王道 覇気雄心 戦闘・覇道 唯我独尊 戦闘・我道 三分割拠 戦闘・割拠 垂名竹帛 戦闘・名刹 礼楽刑政 戦闘・礼教 戦勝 戦敗 従衡 外交 一閃 一騎討ち 功成 悠久 壮心 良辰 権数 潸然 興亡 滅亡 大成 中華一統 エピローグ サントラ未収録曲 旅人よ 作:岡本真夜編:西垣哲二 エンディングテーマ歌:岡本真夜 サウンドトラック 三國志14 TREASURE BOX サントラが付属。
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三國志 【さんごくし】 ジャンル 歴史シミュレーション 対応機種 PC-8801、PC-9801、X1、X68000MZ-2500、FM-7、MSX、MSX2FM-16β、Windows 95~XP、Windows 7~10ファミリーコンピュータ、スーパーファミコン 発売・開発元 光栄 発売日 【PC88】1985年12月10日【PC98】1986年4月30日 定価 【PC98】14,800円(税別) 判定 良作 三國志シリーズ 概要 武将システム 内政 戦争 本作特有の特徴(現象) 評価点 問題点 総評 他機種での三國志 概要 2022年現在も続く、光栄(現:コーエーテクモゲームス)の代表的な歴史シミュレーションゲーム『三國志』シリーズの元祖にあたる作品。 同時に国内初の『三国志演義』を題材としたシミュレーションゲームでもある。 2年前に発売された『信長の野望』をベースに、そちらではまだ見られなかった「配下武将」の概念を取り入れ、 後漢~三国時代を舞台にした5つのシナリオ(*1)を総勢255名の武将が入り乱れて覇を競う。 なお、本作は多数のPCやCS機に移植され、機種によって仕様に大きく差がある為、本項では特に断りがない限りPC98版(及び復刻版)を基とする。 本作のシナリオは5つ 189年 董卓打倒 195年 曹操の台頭 201年 新時代の幕開け 208年 孔明の出盧 215年 三国の時代 各シナリオで最大8勢力の中からプレイヤーが自身が担当する「英雄(*2)」を選択する。 本作のプレイ人数は0~8人。0人にした場合はCPUによるデモプレイとなる。 CPUの強さは1~10と10段階、加えて好戦的か理知的かを選ぶ事が可能。 シナリオによっては8勢力以上の勢力が登場するが、彼らをプレイヤーとして選ぶことは出来ない。 開始時にプレイヤーの選ぶ「英雄」のみ、基礎能力から-5~+5の変動が起こるルーレット方式の能力変更を行う。気に入らなければ何度でもやり直すことが出来る。 本作の「英雄」は全体的に能力が高く、特に能力値が95以上の場合は最大の100になる可能性もある為、粘れば「知力100の劉備」を作るといった事が出来る。 同様の試みは『信長の野望』や『蒼き狼と白き牝鹿』でも行われており、当時の光栄のSLGお馴染みの仕様となっている。 本作独自の要素として各シナリオにクリア条件が設定されている。 例えばシナリオ1の場合、「30国以上の国を支配しつつ、洛陽(20国)、長安(21国)も支配し、そのいずれかに君主がいる」と目標達成となる。目標が達成されると簡易的な祝福画面の後にシナリオ5に移行する。なお、便宜上はシナリオ5だが年代や勢力が変わるわけではなく、シナリオ5の目標(全58国の支配)が最終目標となる。 最終的に58国の全てを支配する事でエンディングを迎える。 武将システム 本作を象徴するシステムであり、プレイヤーが担当する「英雄」を含む全ての登場人物が「武将」として登場する。全ての武将は顔グラフィックを持ち、次のパラメーターで表現されている。 年齢 武将の年齢、マスクデータとして武将毎に寿命となる年齢が定められており、寿命の年齢を超えると「身体」が減っていく。 身体 武将の寿命に関わる。先述の通り寿命年齢を超えると下がり始め、30を切ると危険水域となり、病死する可能性が高まる。「疫病」で下がる場合もあり、疫病によって武将が寿命よりも早く死んでしまう事も起こりうる。 知力 本作では後のシリーズにおける「政治力」も兼ねており、内政、計略、外交などの様々なコマンドに影響する。知力が高い武将が所属国にいる場合、書物を他の武将に施す事で上げる事が出来る。 武力 軍事関係に影響する。後のシリーズにおける「統率力」の意味合いも兼ねている。戦争で敵を殲滅すると上昇、逆に殲滅されると下降する。 カリスマ 後のシリーズにおける「魅力」にあたる。施しの際の忠誠度の上昇や、人材登用の成功率などに影響する。 運勢 武将の運のよさ。運の悪い武将はコマンドを行った際に捕縛されやすい等の影響がある。史実あるいは演義で討ち取られたり非業の死を遂げた武将は低い傾向がある。 経験 コマンドを行う事で上昇。内政や捜索時には知力か経験の高い方が参照される。 水軍 「扱える」、「扱えない」のいずれかが設定されている。扱える場合は水上の移動に必要な機動力が減る。 「知力」が90を超えた武将は軍師の資格を持ち、軍師がいる国でのコマンド実行の際に、成功するかどうかの助言をしてくれるようになる(*3)。当然知力が高いほど、助言は正確になる。 諸葛亮の知力は最大の100である為、絶対に助言が当たる軍師として重宝された。逆に90付近のギリギリの軍師の助言は外れることが多く、アテにならない。 各国には最低一人の武将を配属する必要があり、武将がいない国は「空白地」として扱われる。その為、時間経過等によって登場武将の総数が58人未満になった場合は最終的なクリアは不可能になる。 いずれの勢力にも属さない未発見武将も存在し、「人材捜索」を行った際に在野武将として発見される場合があり、改めて登用を行う事で配下にすることが出来る。 内政 『信長の野望』と同様に、本作は領国経営(政略画面)と戦争(戦争画面)の2つに分けて進行する。 政略画面では武将数に関わらず、国1つにつき、ひと月に1コマンド行う事が可能。属領が多いほど、ひと月に多くのコマンドを行う事が出来る。 また、後の作品と異なり、ひと月の間に回ってくる順番は「国単位」となっている。この為、コマンドを実行して別の属領に順番が回るまでに別の勢力の国がコマンドを実行することもある。 コマンドの内容は武将に関するもの(移動、輸送、人材登用、施し)、内政に関するもの(洪水対策、開発、施し)、軍事に関するもの(戦争、兵士を鍛える、築城、人材登用)、密計、外交交渉、物資の取引など、20個にわたる多彩なコマンドが用意されている。 「施し」は武将に対して行うか、民に対して行うかなど、二重の意味を持つコマンドもある。 「様子を見る」は自他国の国や武将の状態を調べるコマンドであり、他国を調べた場合はコマンド消費となるが、終了させるまで何度でも他国の様子を調べる事が可能なので偵察用の国を作るといった戦略も必要。 1年は12ヶ月で句切られ、3ヶ月単位で季節が変わる。秋には収入が得られ、冬には移動がしづらくなるといった特徴がある。 各季節のはじめには「いなご」「洪水」「疫病」「地震」といった災害が起こることもある。 災害は後のシリーズに比べてもかなり凶悪で、一度受けるだけで各パラメーターが壊滅的に下がる。「住民反乱」や「地震」が起こった場合、武将が死んでしまう場合もある。 外交交渉は後のシリーズとは異なり、他勢力と明確に同盟を結ぶといったことは出来ず、借金や兵糧の借り入れ、贈物、婚姻、共同作戦、停戦を行う。 交渉を重ねる事で「敵対心」が下がり、関係が良くなっていく。関係を良くすることで「互いの土地を交換」したり「物資の借り入れを行う」といった他のシリーズでは見られないコマンドも行う事が出来る。 逆に攻めたり、武将を引き抜いたりして「敵対心」が高くなった勢力に交渉しに行くと殺される場合もあるので注意。 「共同作戦」も他の君主に対しての「敵対心」を上げる効果にとどまっている(*4)ため、約束後に攻めなかったからといって咎められたり、戦争後に報酬を渡す必要はない。 「婚姻」は英雄の娘を嫁がせることで「敵対心」を大幅に下げる強力な効果を持つが、婚姻を結んだ勢力を攻めると英雄の「カリスマ」が下がってしまう(*5)。また、娘の数には限りはある。 「敵対心」を最大まで下げると「土地を要求」する事が出来る。金か娘か玉璽を渡すといった条件はあるものの、確実に国を一つもらう事が出来るという強力なもの。逆にこちらが受けた場合も断れないので、安易に贈物を受け取り続けていると知らぬ間に都市を渡すハメになってしまう。 大国に囲まれてどうしようも無くなった時は全ての国を捨てて「放浪」を行うことも可能。 放浪するとターン毎に国から国へと移動をするか、隠遁をするかといった選択を行う。移動をする度に義勇兵が集まり、自身で「旗揚げ」を決意するか、20,000を超える義勇兵が集まった時点で「旗揚げ」が行われる。 しかし、他の「英雄」の治める国に移動した場合は捕まる場合もあり、殺されて世代交代になる場合もある。 「旗揚げ」が行われる国を他勢力が治めていた場合はその国をめぐって戦争になり、太守を破ることで晴れて一勢力として返り咲くことが出来る。 安全とは行かないものの捲土重来を図る事が出来るので弱小勢力で遊ぶ場合は選択肢に入ることもある。 戦争 他国の領土に対して「戦争」を行うと戦争画面に切り替わる。戦場はHEXマップで表現される。 武将それぞれが最大20,000までの兵を持ち、攻撃側と守備側でそれぞれ最大10部隊まで参戦する事が可能。 戦闘は1ターンにつき、3日経過し30日を超えると長期戦となり、来月へと持ち越される。戦争はいずれかの勢力が勝利条件を満たすまで何ヶ月でも継続する。 攻撃側:マップ上に存在する全ての城を占領する。 守備側:攻撃側の総大将(攻撃側の部隊に「英雄」がいない場合は総大将として選ばれた武将)を倒す。 共通:すべての部隊が壊滅(退却)、兵糧か軍資金が0になる、総大将(英雄)の部隊が壊滅。 攻撃側のみ、マップに部隊を配置した後、「兵糧」も配置する必要がある。守備側が「兵糧」の上に移動した場合、兵糧を全て奪う事が可能。そのまま次のターンまで持ちせば即座に攻撃側の敗北となるので実質勝利条件ともなりうる。 ターン毎に兵糧に加えて「軍資金」も微量に消費されていくため、うっかり軍資金無しで出陣すると1ターンで敗北するハメになる(*6)。 戦闘中のコマンドは「移動せよ(通常、罵りながら移動、散開)」「攻撃せよ(通常攻撃・一斉攻撃・突撃・計略・火計)」「退却せよ」「降参せよ」「状態を報告せよ」から選択する。 「散開」は部隊を2つに分ける。移動できなくなるが、城を占領する、一斉攻撃の効果を高めるといった使い方が可能。 「突撃」は他のシリーズと異なり、行ったが最後、どちらかの部隊が殲滅するまで攻撃を続ける。殲滅した(された)場合、武将は高確率で首をはねられて死亡するか、捕虜になる。突撃を実行した側が生き残るとその武将の武力が上がるうえ上昇幅も結構大きいので、結構簡単に武力100の曹豹を作ることも可能。本作の戦争は時間の経過が早いので1ターンで敵を殲滅出来るという点は大きいが、武将が死にやすい上に損害も馬鹿にならない。通常攻撃(一斉攻撃)で殲滅した場合は武将を確実に捕らえることができるので、どうしても欲しい人材の場合は突撃を控えた方が良い。 「火計」に成功すると部隊やマップが火に包まれる。部隊が火に包まれた状態でターンが経過すると問答無用で武将が部隊ごと焼け死ぬというシリーズを通しても最強の火計である為、これの扱いでいくらでも戦況を変える事が出来る。 「計略」はダメージを与えるとともに「機動力を0に落とす」という効果を持つので「火計」が同時に決まると退却か焼け死ぬかあるいは降参するしかなくなるという凶悪なコンボになる(*7)。 「降参」は実行すると即捕虜になる。使用する機会は計略 火計を喰らった挙句退却先がない場合に焼死を回避する緊急手段くらいだが、忠誠度が真逆になるので、能力が低く兵力が200で忠誠度100の部隊を降参させて暫くのターン相手の兵糧を減らすという戦術も取れる(但し寝返りはランダムの為リスクを伴う)。(*8) 部隊を殲滅されるか、退却に失敗し捕虜になった武将は即座に処置(頸を斬る、逃がす、召し抱える)を行う。召し抱えた場合は次のターンに戦場に配置する。 忠誠度が低い武将の場合はターンの経過時に敵方へと寝返る場合がある為、召し抱えたばかりの捕虜や忠誠度が低い部隊が寝返って兵糧を奪われるといったアクシデントが発生することも……。本作では義理の概念はまだ無い為、三国志では義理堅い事で有名な関羽といった名将でも忠誠心が低ければすぐに裏切る。 本作にはZOCの概念(*9)は無く、隣接直後の攻撃も無い。その為、兵士0の部隊でも敵をすり抜けて兵糧を狙いに行ったり、「火計」や「計略」をしかけるチャンスがある。 本作では戦争中は10ターンでひと月が経過するため、長期戦になる事が非常に多い。長期戦となると一度政略画面に戻って政略を行った後に同じ状態から戦争が再開される。 なお、この間に他の国から援軍を送る、外交で停戦を行う、戦争中の武将を引き抜くといった手段を取る事が出来る。 部隊の能力として、「武装」「兵の忠誠度」「兵の能力」が存在する。 「武装」は攻撃力に関わる。国を「捜索」して「鉄」を見つけ、鍛冶屋に加工してもらうことで初めて上昇する。ただし、「武装」が上昇すると機動力が落ちる。 「兵の忠誠度」は部隊の機動力に関わる。武将に金や兵糧の「施し」をした場合、武将は兵にも物資を施す為、「兵の忠誠度」が上がる。その為、英雄自身にも「施し」をする事が可能となっている。 「兵の能力」も同様に部隊の機動力に関わる。「兵を鍛える(訓練)」で上昇。他のシリーズと違って、「訓練をしても部隊の攻撃力が上がるわけではない」という点に注意。 余談だが、武装が不十分な状態で兵を鍛えようとすると、軍師に「他にすることはないのですか?」と言われてしまう。これが妙に印象に残り本作を象徴する名言となっている(*10)。 本作特有の特徴(現象) 「美女」というパラメーターが存在。これは都市で「略奪」する事でしか手に入らない。 「略奪」は「都市の人口」や「民忠誠度」に加えて英雄の「カリスマ」が激減する禁断のコマンドのように思えるが、その都市の武闘派の武将の忠誠が上がって文官の忠誠が下がるといった効果もある。 その為、「略奪」をすると関羽や張飛の忠誠が上がり、李儒の忠誠が激減するといった武将のイメージとしてあり得ない珍妙な事も起こる。 具体的には武力と知力の差分によって忠誠度が上下する。その為、脳筋武将を1都市に集めて「略奪」する事で全員の忠誠をお手軽に底上げ出来るという強みもある。 また、寿命が近い高カリスマな英雄のカリスマを下げて世代交代時の武将の忠誠度の減少を抑えるという事も可能なので意外と有効なコマンドでもある。 こうして得た「美女」を「武将への施し」や「人材登用」に使うといった悪逆なプレイも本作では可能。 些細な事で武将が死にやすい。 外交交渉では使者に対する返事として「承知する」「断る」「この者を味方につける」「この者を殺す」といった選択肢が登場。 味方につける場合は「残念ですが○○は意志の固い人にございます」と断られる場合もあるが、「この者を殺す」を選んだ場合斬殺されるカットインとともに高確率で武将が切り捨てられる。な、なにをするきさまらー! また、「婚姻」を結ぶ場合は、上記の選択肢に加えて「娘ごと皆殺し」という物騒な選択肢が登場。選ぶと、姫が殺されるカットインの後、「姫様を始めとして全員殺されました。おいたわしや…」というショッキングなナレーションが入る。 どこか物悲しげな「婚姻」のBGMの上でこの選択肢なのですさまじいインパクトを放ち、語り草となっている。FC版でも存在しているが、SFC版『SUPER三國志』ではさすがにカットされた。 ちなみに敵対心が高いCPU勢力に「婚姻」の使者を送ると皆殺しにされる事がある。自分では選ばなくともCPUに選ばれて絶句したプレイヤーもおり、尚更この選択肢のインパクトを強めている。 運勢が低い武将の場合、些細な事で捕まって首を切られる事が多い。孫堅や孫策が在野武将を登用しようとして何故か捕まって処刑されるといった理不尽な目に遭うことも。 つまり、「外交」も「人材登用」も他のシリーズに比べて命がけであるという事。加えて先述の戦争でも戦死する事が多いため、些細な事で武将は死んでしまう。後半の武将不足は本作の場合は特に深刻である。 本作では国が58ヶ国に分けられているが、2016年発売の『三國志13』が60ヶ国と更新するまでシリーズ最多であった。一方、武将数255人は、本編(ナンバリングタイトル)ではシリーズ最少(*11)。しかも、1国に最低武将1人が必要なので、武将の貴重さは他作品の比では無い。 後のシリーズでも外交や人材登用中に武将が捕らえられることもあるが、確率は本作よりもかなり低く調整されており、よほど運が悪くない限りは逃げ切れる。 武将の病死の判定も厳しく、孫堅の場合は基の身体が37と低く、身体が下がり始める寿命年齢も38歳と早いために病死しやすい、特に疫病を受けると身体が30を切ってしまい、史実よりも早い年齢で死んでしまう事もしばしば。 陳珪は寿命年齢は長いものの、基の身体が22なのでシナリオ1開始後1年で病死するのが風物詩となっている。 冬に移動をしたら何故か武将の兵が壊滅的な被害を受けた! 軍師曰く「寒さで多くの兵が死ぬでしょう。」 冬に移動を行うと兵士の何割かが凍死するという仕様だが、軍師がいない国の場合は何の報告もなく兵が減るので気をつけなければならない。 評価点 マルチプレイとの相性が良い 一つの国につき、1コマンドなのでさくさくとターンが周り、後のシリーズに比べて多人数でのプレイに向いている。本作を多人数でワイワイとプレイした人は多い。 次回作以降は武将の数だけコマンドを行えたり、すべての都市の命令を終えるまでターンが回ってこない為、非操作プレイヤーの待機時間が長くなり、マルチプレイのテンポは本作ほど良くない。 全体的に演出が良い。 コマンドを実行した際はカットインが入ったり、ドット絵によるアニメーションが入ったりと演出に拘っている。 また、独特なセリフ回しも印象的。「地震発生 慌ててはなりません」「ああイナゴだ…」「住民反乱 ひどい政治をするからです!!」「人徳のなせる技です」といった印象に残るナレーションが多い。 同様に軍師のセリフも特徴的で本作の武将が単なる駒ではなく、助言をしてくれる人物であると感じさせてくれる。諸葛亮曰く「何をグズグズしているのです、戦いの手を休めてはなりません」。 本作のBGMは『信長の野望 全国版』と同様に菅野よう子氏が担当。いずれも短いながらも印象的な名曲が多い。 河北、河南地方で政略、戦争時のBGMが変わる他、英雄の国に手番が回った場合はメインテーマである「英雄のテーマ」が流れる。 『三國志X』以降の作品の起動時には本作のBGMのフレーズのアレンジがジングルとして使用されていたり、BGMそのものがアレンジして使用されている事もある。 自由度が高い 攻略するにあたっても様々な手段が用意されている。例えば「太守の"忠誠"が低いのを見計らって引き抜いてしまう」「他勢力との"敵対心"を下げて都市をもらう」「わざと貧相な都市と主要都市を交換してもらう」等といった手段で戦わずに勝つといった事も出来る。 特に最初期の頃は兵をたくさん持つ敵武将を引き抜いて、兵士を再編成で奪うといった手段で、普通に兵を雇うよりもはるかに効率よく兵力を上げる事も出来る等、攻略におけるテクニックは非常に多い。 また、相性や義理、怨みフラグといった要素がない為、武将を揃えやすいのも特徴。曹操さながらに気に入った人材を片っ端からスカウトして自分好みの優秀な家臣団を組むことも出来る。 上述の鬼畜な選択肢がある為、他のシリーズに比べて悪の道に関しても自由度が高いのも魅力。やってくる使者を斬ったり、各都市で略奪の限りを尽くして美女を奪い尽くすといった董卓のような振る舞いも出来る。 武将の個性 武将の能力に関しても自由度が高く、気に入った武将に愛着を持ちやすくなっている。 コマンドを繰り返して経験を積めば凡将でもしっかりとコマンドの効果が出せるようになる。 戦争で部隊を殲滅させまくって武力を上げ、軍師のいる国に送って「書物」を施しまくって知力を底上げするといったカスタマイズが自由に出来る。 有名武将には固有の顔グラフィックが当てられており、低い解像度でありながらもいずれも連環画をイメージとした「らしさ」が滲みでており、非常に完成度の高いグラフィックになっている。 有名とは(演義基準で)特徴的なエピソードを持つ武将であり、有能であるとは限らない。その代表例はやはり闞沢であろう。彼は能力的には凡庸な文官だが、赤壁の戦いの際、苦肉の策の一環として曹操に内通を申し出る使者として赴く際に、怪しまれずに謁見するために漁師の格好で赴いたというエピソードから、ゲームのグラフィックでも(顔自体はモブ顔だが)麦わら帽子をかぶっている。この強烈なインパクトから後のシリーズでも麦わら帽スタイルがスタンダード化し、いたって普通の文官顔が割り当てられた作品でも「麦わら帽子が見える」などと言われるまでに至った。 それ以外の武将の場合はクローン顔とも呼ばれるモンタージュグラフィックになっているが妙に弱そうな華雄、目が赤い糜芳やチョンマゲ姿の陳宮といった変なグラフィックも多い。 劉禅は劉備と顔グラフィックの輪郭がほぼ同じでありながら、顔つきが凡庸なので血はつながっているお坊ちゃんという雰囲気がにじみ出ている。 問題点 災害が厳しすぎる。 「疫病」を始めとして、「洪水」や「イナゴ」などの災害が起こると大半のパラメーター(所属都市の人口、生産力、武将の兵数)が激減してしまう。序盤の収入が少ない時などに災害を受けると致命的。 「疫病」や「イナゴ」は拡散する事があるのでギリギリ対象にならない状況でも安心できない。拡散時には高確率で発生源の都市も被害に遭うので立ち直れない程のダメージを受けたり国力の低下の煽りで洪水や住民反乱まで引き起こす結果に陥る事さえある。 住民反乱は優秀な武将であろうが運が悪ければ容赦なく殺されてしまう。 費用対効果のバランスが悪い 内政は一度に大量の金を使って行うよりも金1だけ投入を数回繰り返す方が同じか高い効果が見込めることが多かったりする。 反面、施しは一度に施したほうが効果が高いとややアンバランスな感じが否めない。 武将と指揮下の兵士は同じ施しの金で忠誠が高まるので元々忠誠の高かった武将や君主にも兵士の忠誠上昇の為に金を施さねばならない等、面倒になることも多い(*12)。 武将の数が少ない。 呂布陣営に高順が登場していなかったり、蜀に引導を渡した鄧艾や呉の第2代皇帝である孫亮といった重要武将が登場していないなど、武将の数は多いとは言えなかった。その割には呂公・趙岑などの後のシリーズでカットされるようなマイナー武将が登場していたりする。 また、最終シナリオの年代が215年と早い為、姜維や司馬昭といった後期の武将を拝むのが難しく、幻の武将とも言われる事に。 ただし、今作は初代である(そして現在ほど三国志がメジャーではなかった)のである程度メジャーだったり物語の構成で盛り上がる時代の武将がクローズアップされるのは仕方が無かったとも言える。 その数の少なさ並びに武将の死亡しやすさに加え、クリアには全58か国に最低一人は必要という過酷さが本シリーズ髄一の問題点。 代替武将を登場させたら「代替武将だけでクリア」等の縛りプレイも生まれる等、更なる良作となっていたのではないだろうか。 ハイリスクな登用 登用する際には「手紙」「金」「名馬を送る」「自ら赴く」と言う手段があるのだが手紙と金は効果が低く、名馬は補充手段が無い機種もある。そして自ら赴くは文字通り君主が身一つで彷徨くので移動中や勧誘する武将がいる国で捕まってそのまま処刑される可能性もある。 シナリオ1で賈クを引き抜こうとしていきなり捕まり君主死亡→君主交代を味わったプレイヤーは多数いると思われる。 国が増えてくると運営が面倒になる 毎回、全ての国に命令する必要がある為、抱える国が増えると入力の手間が増えて面倒になる。 委任する事で入力の手間は省けるが、方針は委任できない。そのため、太守一人しかいないのにが勝手に計略を仕掛けに行って捕まって空白都市になってしまうといった事故が多発する。これが僻地で発生するとかなり面倒。 輸送が使いづらい 離れた国に物資を送るのに輸送コマンドがあるが、山賊に奪われる確率が非常に高く、使いづらい。 隣の国ならば移動を行えば確実に物資を送ることはできるが冬の場合は兵が減るという欠点もある。 また、送れる物資は「金」「兵糧」に限定されるため、「鉄」や「美女」といった物資を移動させる手段がない。 シナリオで全ての英雄を選択できない 特に馬騰はシナリオ1から登場しているのに、選べるようになるのはシナリオ3からであり、その頃には寿命が近いという欠点を背負っていた。 公孫瓚や劉繇といった英雄は本作では一切選ぶことは出来ない。 また、シナリオ4には荊南四英傑(*13)が登場しているが、(このシナリオでは5人まで選べるので)選ぶ枠は一応余っているのに誰ひとりとして選べないという扱いを受けている(加えて張魯も選べない)。 国による国力差が大きい 特に河南地方の場合は人口が少なく、土地が貧相な上に「民の忠誠度」が低く、かつ商人がほとんど来ないという三重苦を背負っており、うまく治めることが難しくなっている。 「鉄」の産出地もばらつきがあり、全く出ない都市すらある。その場合は「武装」を上げる事が困難となり戦闘で不利になる。 一応、三国志は国力の差や豊かな土地の確保が焦点となっている場面もあるので、一概に批判できるものではないが……。 ZOC概念がないため、敵の殲滅が面倒 とにかく守備側に大量に部隊を出されると、ことごとくがすり抜けて兵糧を目指してくるため、相手にするのが面倒。 FC版の場合兵糧に陣取らず兵糧目掛けて火計を放ち続けるとCPUは兵糧奪取のみ狙うようになるので、城の数が少ない国ならそれを利用して守備武将を倒し城を占拠する戦術も取れる。 特にFC版の場合は長期戦がないため、攻撃側の部隊数が城の数より少ない状態だと、守備側は逃げまわるだけで勝てるといった問題点もある(*14)。 設定がおかしい武将が多い。 全体的に『三國志演義』の評価がされているため、魏将や呉将が軒並みザコばかりになってしまっている。 曹仁や李典といった(演義ではやられ役扱いの)魏の武将たちは「軒並みカリスマが高めで他の能力が50付近」という悲惨な能力になっている(*15)。 呂蒙の武力が47なのに、糜芳の武力が85もあるなど、全体的に疑問符がつくような妙な査定(*16)もちらほら…… 君主は全体的に過大評価となっており、特に袁術の武力95が槍玉に上がりやすい。 極めつけは袁紹軍の文官である出ると負け軍師郭図が武力90、知力43という謎査定。顔グラフィックは文官なのに、将軍の顔良(89)を上回る武力を持つ猛将となっている。同様に馬騰軍の将軍の龐徳も武力44、知力87と何故か智の人となっている(*17)。光栄はどの勢力でもクリアできるようにバランス調整を行ったと言い訳を言っているが、大きくイメージを損なってしまっている。一部の機種ではこの二将の能力に修正が加わっている(*18)。 また、孫翊(204年没)がシナリオ5(215年)でも登場している、涼州の武将の韓遂がシナリオ1では何故か劉表の配下になっているなどのミスが目立つ。 能力に関しては前期のシリーズでは毎回問題点に上がるほどの難点ではあったがシリーズが進むに連れて改善されていった。 パラメーターがシナリオ共通 兵士数や忠誠度といった武将のパラメーターがシナリオや勢力かかわらずに共通であるため、違和感が感じられる点も。 曹操陣営の忠臣のイメージが強い徐晃や張郃も忠誠度が低い状態で開始される為、後半のシナリオで始めた場合、真っ先に曹操陣営から引き抜かれる。 本作には義理のパラメーターは無く(*19)、忠誠度を上げれば盤石なので、忠誠度が低く、かつ高能力な呂布と賈詡は開始早々争奪戦になるのが常だった。特に呂布の場合は最初から20,000もの兵を連れているため、一国を獲るのに等しいという事を体現している。 兵士数も同様に固定であるため、最終シナリオでも関羽の初期兵数が500と異様に少ない。従者である周倉は1500の兵を連れているのに……。 総評 全体的に殺伐としたシビアなバランスである為、後のシリーズを知っているほど戸惑うことはあるかもしれないが、 決して難易度が高いというわけではなく、勝手がわかるようになるとシンプルなシステムも相まってテンポよくさくさくと統一する事が出来る為、何度も繰り返してプレイしたくなる魅力を持っている。 当時の『信長の野望』ではなかった武将の要素はゲーム性と世界観の両方に大きな深みをもたらし、三国志のファンはどっぷりとハマった。 また、日本初の三国志のシミュレーションゲームという点も大きく、吉川英治氏の小説や横山光輝氏の漫画やNHKの人形劇と並んで本作で三国志に興味を持った人は多く、普及に一役買った作品ともいえる。 他機種での三國志 抄本三國志(FM-7/X1等) プレイできるシナリオがシナリオ1に限定されている他、一部のコマンド(突撃、計略、略奪)などを削り、価格を8,800円と安くした廉価体験版と言える存在。また、1ドライブのPCでも動作可能であるという点も本作とは異なる。 元々の金額が高いので十分安くなってはいるのだが、やはり体験版として軽く触るには高く、ガッツリ遊ぶには物足りないというどうにも中途半端なソフトだった。 FC版 『抄本三國志』と同様にコマンドが削られているが、シナリオは全て遊ぶ事が出来る……といった本作と『抄本三國志』の折半といった内容。長期戦が出来ない代わりに1ターン1日に変更されたり、鉄産出国であれば武装を鍛冶屋から直接買えるようになったり、土地開発と洪水対策が一体化といった独特のアレンジが加えられている他、顔グラフィックの解像度が上がった事に加え、本作で見られた珍妙なクローン顔の武将も描き直されており、評判が高い。FC本体と同価格という非常に高価なソフトだが、結果的に受け入れられて多くの人に遊ばれた作品でもある。しかしCPUが君主国でもないのに武将を登用するというインチキがある。 余談になるが家庭用ゲームにおける「三国志」の商標はバンダイ(現 バンダイナムコ)が所有している。このためFC移植の際に商標を使わせてもらえるよう、光栄が任天堂の仲介でバンダイと交渉したところ、無償で商標の使用を認められたという逸話が存在する。この縁が元で現在までこの2社は良好な関係を保ち続けており、『ガンダム無双』などのコラボ作品もこの縁がなければひょっとしたら存在しなかったのかもしれない。 SUPER三國志(SFC) SFCに移植されたということで、「SUPER」という同ハード向けの移植作品によくあったそのままな名前が付けられた本作。FC版とは異なり、比較的本作に近い仕様で実装されている他、本作にはない「一騎打ち」が追加実装されており、移植よりはリメイクといった方が正しい(*20)。また、顔グラフィックが妙に濃いグラフィックに描き直されており、賛否を呼んでいる。 三國志リターンズ(Windows 95/PS/SS/Mac) 『信長の野望 リターンズ』と同様に当時のWindowsのGUIに組み直したリメイク作品。本作のBGMのほか、『II』と『III』のBGMをアレンジしてミックスした物をCD音源として使用する事が出来た。各命令はアイコンで表現されて操作性が上がっている他、メッセージも追加されている(冬に移動して兵が減った時の報告が入るようになった)など細かい点で遊びやすくなっている。また、全武将の顔グラフィックが『IV』の顔をローポリゴンに落とし込んだようなものになっているのも特徴。 SUPER三國志で修正された龐徳と郭図の能力値がオリジナルに戻っている為、再び猛将郭図で戦場を蹂躙する事が出来るようになった。 復刻版(Windows 2000/XP以降) 独自のエミュレーターでPC9801版がプレイできる復刻版が発売されている。エミュレーターによる再現となる為、当然、戦争中の移動や命令はテンキーで行う。また、『三國志30周年記念歴代タイトル全集』等にも復刻版が収録されており、2016年現在の最新のPCでも当時そのままのゲームがプレイできるのは嬉しい限り。 Steam版(Windows 7~10以降) シブサワ・コウ35周年を記念した「シブサワ・コウ アーカイブス」の第一弾として発売(*21)、SteamでのDL販売専売内容自体は上記の復刻版と同じ。
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86.三國志書法 自左氏、司馬遷以來,作史者皆自成一家言,非如後世官修之書也。陳壽三國志亦係私史。據晉書本傳,壽歿後,尚書郎范頵等表言壽作三國志,辭多勸戒,雖文艷不若相如,而質直過之。於是詔洛陽令,就其家寫書。可見壽修成後,始入於官也。然其體例,則已開後世國史記載之法。蓋壽修書在晉時,故於魏晉革易之處,不得不多所迴護,而魏之承漢與晉之承魏一也,既欲爲晉迴護,不得不先爲魏迴護。如魏紀書天子以公領冀州牧、爲丞相、爲魏公、爲魏王之類,一似皆出于漢帝之酬庸讓德,而非曹氏之攘之者。此例一定,則齊王芳之進司馬懿爲丞相,高貴郷公之加司馬師黄鉞,加司馬昭袞冕、赤舄、八命、九錫、封晉公、位相國,陳留王之封昭爲晉王、冕十二旒、建天子旌旗,以及禪位於司馬炎等事,自可一例敘述,不煩另改書法。此陳壽創例之本意也。其他體例亦有顯爲分別者。曹魏則立本紀,蜀、呉二主則但立傳,以魏爲正統,二國皆僭竊也。魏志稱操曰太祖,封武平侯後稱公,封魏王後稱王;曹丕受禪後稱帝。而于蜀、呉二主則直書曰劉備、曰孫權,不以鄰國待之也。蜀、呉二志,凡與曹魏相渉者,必曰曹公、曰魏文帝、曰魏明帝,以見魏非其與國也。魏書於蜀、呉二主之死與襲皆不書。如黄初二年,不書劉備稱帝。四年不書備薨,子禪即位。太和三年,不書孫權稱帝也。蜀、呉二志,則彼此互書。如呉志黄武二年,書劉備薨於白帝城。蜀志延熙十五年,呉王孫權薨。其於魏帝之死與襲,雖亦不書,而於本國之君之即位,必記明魏之年號。如蜀後主即位,書是歳魏黄初四年也。呉孫亮之即位,書是歳魏嘉平四年也。此亦何與於魏,而必係以魏年,更欲以見正統之在魏也。正統在魏,則晉之承魏爲正統,自不待言。此陳壽仕於晉,不得不尊晉也。然呉志孫權稱帝後,猶書其名,蜀志則不書名而稱先主、後主。陳壽曾仕蜀,故不忍書故主之名,以別於呉志之書權、亮、休、皓也。此又陳壽不忘舊國之微意也。(顧寧人謂劉玄德帝於蜀,謚昭烈,本可即稱其謚,而陳壽既改漢爲蜀,又不稱謚而稱先主,蓋以晉承魏紀,義無兩帝也。然其稱先主、後主以別於呉,究是用意處。) 前頁 『廿二史箚記』巻六 次頁 後漢書三國志書法不同處 86.三國志書法 三國志多迴護
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三國志VII / Romance of the Three Kingdoms VII コーエー 2000年2月18日 windows 三國志シリーズの第7作目。歴史SLG 移植 PS.PS2.PSP(DL配信版もあり)に移植された パワーアップキット 追加シナリオなどを加えたパワーアップキットも発売された
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今日 - 合計 - 三國志Xの攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月12日 (金) 13時12分34秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
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今日 - 合計 - 三國志Ⅲの攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月09日 (火) 14時02分18秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して
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三國志DS 3 コーエー 2010年2月18日 DS 歴史SLG三國志シリーズのDS第3弾 三國志V??をベースに作られている 関連 三國志DS 2
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このページでは『三國志III』(良作)と『三國志DS』(判定なし)を紹介する。 三國志III 概要 前作からの改良・変更点・評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 三國志DS 概要(DS) 追加・変更点 評価点(DS) 問題点(DS) 総評(DS) 三國志III 【さんごくしすりー】 ジャンル 歴史シミュレーション 対応機種 PC-9801、FM TOWNS、X68000、スーパーファミコン、メガドライブ、メガCD、PCエンジン スーパーCD-ROM2、プレイステーション、Windows 95~XP、Macintosh 発売・開発元 光栄 発売日 【PC98】1992年2月20日【FM TOWNS】1992年6月1日【X68000】1992年6月17日【SFC/MD】1992年11月8日【MCD】1993年4月23日【PCE】1993年10月1日【PS】2002年2月22日 定価 14,800円(税別) 判定 良作 三國志シリーズ 概要 『三國志』シリーズの3作目。 それまでのシリーズと同様に、三國志の君主の一人になって中国全土、全46都市の統一を目指すことが目標。 シナリオは6つ(カッコ内はゲーム機版のシナリオ名) 189年 霊帝没し董卓の暴政極まる(反董卓連合軍の結成) 194年 天下乱れ群雄全土に割拠す(群雄割拠、乱世再び) 201年 劉備雌伏し、新野に借城す(曹孟徳、覇道を往く) 208年 臥龍中原に舞い天下を望む(知謀の人、諸葛孔明) 221年 孫権独立し三国の鼎立成る(劉玄徳、蜀漢を建国) 235年 姜維、亡き孔明の志を継ぐ(三国鼎立崩壊の予兆) メガ-CD版、PCエンジン版では、次のシナリオが追加された。0. 184年 黄巾の乱 前作からの改良・変更点・評価点 「知力」と「政治」のデータが分割 謀略に秀でた武将と、内政に優れる武将との差別化がなされた。 「武力」と「陸軍指揮」「水軍指揮」のデータが分割。 「指揮」は武将が持てる兵数に影響し、兵数が多ければ攻撃力も高い。これにより、武勇は持ち得ないが用兵に優れた智将という個性も作られた。 なお「陸軍指揮」「水軍指揮」は今作のみのステータス。『IV』以降ではそれらは「統率」に統合され、水戦に優れた武将たちは別の形で表現されている。 もっともそのせいで「武力」の意味が弱くなった面もある。一騎討ちでも明らかに勝てるほどだと敵が受けてくれないし。 武将に対し、軍師・将軍・文官・武官という4つの身分が与えられるようになった(*1)。それぞれ可能なコマンドが異なる。 とはいえ基本的にはどの武将も好きな命令を実行させられるので、窮屈さを感じさせないシステムである。 武官は内政が不可、文官は兵士を持てず軍事が不可と制約は多そうに見えるが、武官と文官はほぼ無制限に入れ替えが可能。 文官・武官はコマンドに制約がある代わり、内政・訓練・戦争準備(兵士士気を高める)・情報コマンドは最大6ヶ月間、捜索コマンドは最大2ヶ月間継続して出すことができる。同じ能力値なら、長期間従事させた方が効率が良くなる仕組み。 故に、軍師・将軍の資格があっても、敢えて文官・武官として使うメリットもあるわけである。 また、毎月同じコマンドを入力する手間がかからないという事でもある。 PC版のみ、将軍には二文字まで命名することができる。命名の有無や内容でパラメータの変化などはない。 王平に「牙門将軍」や関羽に「偏将軍」や「五虎将軍」と命名する、などといった楽しみ方ができる。 新君主・新武将システムの発展 今作から、事前にキャラを作成しておき、ゲーム開始時にそれらを登場させるか否かを選ぶ、という形式になった。 これによりかなり多数の新武将を登場させることができるようになった。 今作以降、これが新武将の扱いのスタンダードとなる。 一騎打ちの強化 前作では一騎打ちは戦争開始時に一度だけ行う形だったが、戦闘中のコマンドに変更され、いつでも行うことが出来るようになった。 一騎打ちを断られると、しかけた武将の体力が減るが、相手の士気も減らす効果がある他、仕掛けられた武将の性格によっては勝手に受ける場合もある。 前作の一騎打ちの演出は部隊が攻撃しあうだけで非常に簡素なものではあったが、本作では実際に馬に乗った武将同士が斬り合うアニメーションが用意され、前作より大幅に雰囲気は増した。 アニメ自体は簡素だが戦闘中に発する武将のセリフはバリエーション豊富であり、ワンパターン感は感じさせない。 時折、必殺技を繰り出して(*2)勝負をひっくり返したり、武将同士に武力差がありすぎる場合は一撃で屠られたり、討ち死にする場合もある。 戦争の強化 「五丈原」「赤壁」等の古戦場の概念が追加され、都市と都市の間に古戦場がある場合は、古戦場を支配しなければ相手の都市を攻める事が出来ない。そのため、シリーズで初めて野戦や水戦の概念が登場した。 兵装を買う事で「騎兵」「弩兵」「強弩兵」を編成する事が出来るようになった。シリーズで初めて遠距離攻撃の概念が追加された。 戦場は「昼夜の概念」や「霧や豪雨の天候」が追加され、視野が狭くなる事により戦場での索敵要素が強化された。 戦場で行えるコマンドも増加し、「同士討ち」や「偽伝」などの計略が増えた他、戦闘開始時に「落とし穴」を掘ることが出来るようになった。 シナリオに諸葛亮死後の時代が初めて登場。武将数も531人と大幅に増加(*3)。 『I』、『II』、そして本作と武将数は増加の一途をたどったが、次作でいったん整理されることになる。そのため、本作のみ登場した武将は多い。 曹芳、曹髦、曹奐、孫休、孫皓(孫晧)が追加され、三国の皇帝がシリーズで初めて勢揃いした。 ただし末期の武将はまだ少なく、攻略に時間がかかると武将が足りずに詰むこともある。 羊祜は追加されたが杜預は登場しないなど、末期武将の追加は道半ば。 戦略時の計略対象の変更 前作では、計略を仕掛けることができるのは本国のみである代わり、中国全土に仕掛けることができた。本作では、本国以外でも計略が可能になり、代わりに隣接都市のみが対象になるよう変更された。 AIの進歩 『II』と違って戦闘をAIに任せてもそこまで馬鹿な行動はとらなくなった。 AIに任せても中国統一を達成する勢力が出るようになった。ただし、前作ほど空白都市の占領を優先しないため、空白都市を埋めれば終わりにもかかわらず、空白都市を放置して武将切れゲームオーバーになることも多い。 しかし、前線と後方の区別は前作より劣っている。具体的には、他国と隣接していない安全地帯に、数十人(後述するDSリメイクでは100人を超えることも)の武将と数十万の軍勢が駐屯し、最前線が手薄になっている。 また、バグか仕様か不明だが、AI担当国(プレイヤー委任国含む)で兵士の再編成を実行すると、兵士が増殖することがある。増殖はその都市の武将数が多いほど起こりやすいので、初期段階で1国に大量に武将を抱える君主(189年シナリオの袁紹など)はいつの間にか大軍を抱えていることがある。増殖した兵士は、訓練度・士気は元のまま引き継ぐのでかなり凶悪。 しかし兵士が増えすぎて資金難になり、自滅することもあるのでAI有利とは言い切れない(兵糧不足より資金難の方が起こりやすい)。 アイテムの登場 「青龍偃月刀」「孫子の兵法書」などのアイテムが登場(『II』の戦利品と異なり、武将自身が所持する形になる)有名武将があらかじめ所持していたり、人材捜索のおりに見つかる場合がある。 呂布の武器である「方天画戟」はまだ登場していないため、関羽や趙雲の武力が表面上では呂布の100を超えるが、呂布にはマスクデータで武力に補正がかかるため、相変わらず最強を誇っている。 マウス対応 前作までのPC版(Win移植は別)はキーボードのみの対応だったが、『三國志』シリーズで初めてマウスに対応した。 都市名の概念の登場 前作までは「10番国」といった数字で表されていた都市に明確に「洛陽」「許昌」といった名前が付くようになった。ただしテンキー入力に配慮して、都市ごとの番号も残された(洛陽は11、許昌は19)。 街道の概念もあるため、マップ上で近くにあっても道が繋がっていなければ攻める事が出来ない。 その他 『II』では一部の君主はプレイヤーキャラにできなかったが、君主であれば誰でもプレイヤーキャラにできるようになった。 中には、国力及び配下武将が極めて貧弱(配下が一人もいない君主もいる)であり、かつ周辺国が極めて強大である状況から始まる、どう考えても無理ゲーな君主もいたりする。シナリオ1の喬瑁、シナリオ1~2の孔融、シナリオ4の金旋、シナリオ5の孟獲あたりが該当する。超上級者を自負する人は無茶を承知で挑戦してみるのもいいだろう。 捕虜を登用する際に断られる可能性が出てきた。 前作までは忠誠度は低いが確実に登用できていたため、劉備の下をあっさり去る関羽や張飛といった問題点をはらんでいたが、本作では義理堅い武将などは捕虜にしても登用を断ってくるため、ある程度イメージは守られるようになった。 PC版とゲーム機版の格差が縮小。前作のゲーム機版では不可能だった放浪が全機種で可能になるなど、将軍号以外はほぼ全要素がどの機種でも楽しめるようになった。 新武将の登録に関して、SFC版においても好きな漢字で名前を構成する事が可能(*4)。ただし、登録後のセーブでセーブデータが消えると言った制限がある。 メガ-CD/PCE版での追加点 『三國志III』としては初のCD-ROM媒体であることを生かし、オープニングムービーや武将列伝、シナリオ「黄巾の乱」追加が行われた。武将の経歴をゲーム中で読むことができるのは、光栄では『三國志III』が初めての試みだった。 ただし、「黄巾の乱」シナリオは張角始め、肝腎の黄巾軍が存在しない不完全なシナリオだった(何進は君主に追加された)。 賛否両論点 外交 長期戦中の停戦交渉、他君主への援助要請、物資交換が可能になった。 物資交換は序盤、使い所のない軍馬や弩を金や兵糧に変えることができる。その性質上1月か7月に要請しないと確実に断わられるというリスクはあるが。 このうち援助は極めて強力。要請できるのは同盟国に限られるが、何度でも要請でき、失敗しても敵対心が3上がるだけで済む。しかも成功すれば敵対心は5下がる。 1月、7月の収入月には、援助要請で同盟国の物資をギリギリまでせしめる物乞い外交が流行した。CPUでは特に劉璋・劉表・董卓が太っ腹とされた。 さらに、密偵を送ることで同盟国の物資搬入を点検することで、収入月以外でもすかさず援助を申し込める体制を築くことができた。 ゲーム好きで知られる落語家・三遊亭円丈が書いた「ハマった! ~円丈のドラゴンスレイヤー」でも、「役立たずの武官は文官にして、同盟国へのせびり取り要員にせよ」「少額ずつ援助でむしり取っていけ(大意)」などという身も蓋もない助言が書かれている。 ほとんどノーリスクで援助要請できるのは虫がよすぎるのではないか。というわけで、以降のシリーズ作品で援助要請できる作品はほとんど無い(*5)。 敵国の情報を得るのが大変。 都市一つ見るのに武将一人使って密偵を送り、その上数ヶ月待たねばまともな情報は得られない。 君主・軍師・将軍は1ヶ月間しかコマンドを実行できないので、長期コマンド実行可能な文官・武官を使わせるためのコマンドと言える。 そこまでしても密偵の期間(最大6ヶ月)が終わると情報が全て消えてしまい、一から密偵の送り直しとなる。 都市一つの兵力を把握するだけでも一苦労だが、その上援軍を考慮すると隣の都市をも調べる必要が出てさらに労力は数倍に…。 情報は、その月にコマンドの順番が回ってきた都市で得られた情報は、同月中にその都市より後の順番になる都市でも見られる。君主の本国は、必ず最初にコマンドを出せるので、密偵要員の文官・武官を大量に抱えることになる。 このことが、呂布のようにみずから出撃したい君主の難易度を上げてもいる。他都市に戦争して攻め落とせば、またその都市から密偵を送り直す必要が出てくるからである。 敵を知り己を知れば百戦危うからず、という至言があるが、このゲームで敵の戦力を正確に把握するのはかなり骨が折れる仕事である。もちろんそれだけの効果はあるから、避けられない訳であり… 次回作、次々回作では、情報を得るための条件がどんどん緩和されていった。 開墾コマンドの複雑化 今作の開墾は開発、治水、灌漑、耕作の四つを行わなければ兵糧収入が増えない。治水に関してはこれまでのシリーズと同じなので問題ないが、灌漑と耕作はやや複雑である。 灌漑はいわゆる土地の価値であり、開発は土地の広さ、耕作はその土地に作物を植えている率である。「開発20で耕作100」と「開発100で耕作25」では、実際に耕された土地は後者の方が多い計算になるため、収入は後者の方が多くなる。 その仕様のために耕作に関しては収穫の度に下がるので毎年耕作を上げるために内政要員を手配しなければならない。 文官が腐るほどいる大勢力ならいざ知れず小勢力だとこの仕様はキツイ。そのためにいっそ開墾関連は(災害回避のための治水以外)捨てて商業のみ上げて米は商人から買うか同盟相手から援助してもらう方が効率が良い。 『I』『II』でも採用された215年(五虎大将軍が揃った時期)の三国鼎立シナリオが削除されている。 三国志でも印象的な時期なだけに、採用を見送られたことを惜しむ声も少なくない。今作から三国時代後期のシナリオが追加された影響もあるのかもしれない。 君主が戦争に出陣すると君主が滞在している都市の命令が強制的に終わってしまうため、やや不便。 特に呂布などの戦場で活躍させたい君主はこの仕様が足枷になっている。 問題点 水戦(戦場は全て河川) これ自体は悪いシステムではないが、行える戦場が3箇所しか無く半ば空気。 場所も悪い。魏と呉の国境に水戦場が一つもないのは頂けない。史実では魏からの防衛に水軍が活躍したはずだが、これでは活躍しようがない。 そもそも地図の長江の位置もおかしいというか…なぜ建業の南に長江が流れているのか…。 蜀漢と呉の国境の夷陵については、陸の侵攻ルートがかなり遠回りになってしまうため、水軍の価値はやや上がる。これまた史実とは逆ではあるが。 さらに、将軍資格の条件の一つに水戦指揮の能力値がある(*6)ため、将軍資格を与えるために機械的に水指の能力値が設定された武将が多い。魏・蜀漢を始め、水戦と無縁の武将でも、将軍有資格者は大体70前後の水指がある。 結果的に パラメータ上も呉の優位はほとんど無く、空気感が増している 。曹操や劉備の水指が低く、周瑜の水指が最大値の100、陸遜がそれに次ぐ99といった、ごく一部の有力武将の個性を表現するに留まっている。 将軍資格を持たず、なおかつ武官型の武将は、軒並み水指が低く設定されている。では呉の将軍資格を持たない武官は水指だけが高いのかというと、やはりそうはなっていない。 システム的にはわざわざ船を建造してまで水戦をすべき場面は稀(回避できる陸路がある)。初めから船を所持している劉表と孫一族が小競り合いをする時や、侵攻していって船を鹵獲できたときに使う程度だろうか。 水戦専用BGMはそこそこ人気が高く、それを聞くために水戦の出番を増やそうと努力するプレイヤーもいるようである。 三国志演義寄りの設定が是正される過渡期 前作までは演義寄りの設定が成されていた部分がある。蜀漢の武将が能力高め(*7)、魏・呉の武将が弱めに設定されているなど。 1989年に正史『三国志』の邦訳が完結し、光栄の攻略本でも取り上げられた。その結果、ファンの間で正史による能力是正の要望が相次いだ。 そこで本作では、魏・呉では前作まで演義基準で無能扱いだった曹真、楽進、全琮などの能力が改善された。しかし、于禁、徐盛などはまだまだ弱かった。 この時代の三国志関連作品のほとんどがそうだったゆえ、仕方ないとも言えるが。 但しゲームバランスの調整ともとれる。頭数では蜀漢は不利であるため、1人1人の能力で調整するのはある程度仕方が無い。それでも難易度は高いが… 呉は国数の割に、頭数は蜀漢よりさらに不利なので非常に厳しい。しかも235年シナリオでは、二宮の変(*8)を先取りして陸遜始め二宮の変に関わった武将の忠誠が軒並み低下している。なお、肝心の当事者のうち、孫覇は武将として存在しなかったりする。 正史『三国志』の文庫版は1992年12月から刊行が始まり(1993年7月完結)、より多くの三国志ファンに普及して行った。その結果、三國志シリーズへの要望も殺到し、数作品掛けて正史を睨んだ能力是正が続くことになる(*9)。 終盤の武将不足 最終シナリオである235年は、シナリオ開始時に高齢の武将が多い。未元服の武将は30人なのだが、最後の武将である司馬炎が元服する265年までは30年もあるため、下手に武将を斬首していると46都市を埋めるに足りなくなり、ゲームクリアができなくなる危険性があった。 クリアだけならもっと早くできるので、司馬炎を見たことのあるプレイヤーは少なく、「幻の武将」と呼ばれていた。 のみならず、機種によっては司馬炎が出現しないバグがあったという噂も。 武官、文官を太守にすると強制的に委任になってしまう。 都市には最低一人の武将を置かなくてはならないが、将軍や軍師ではない武官、文官の武将を置くと強制的に委任状態になってしまう。武将数が足りなくなる時代などでは将軍・軍師の確保に難儀するため、この仕様のせいで自由に内政が出来ない。 生産都市とする分には問題なさそうに見えるが、委任都市に入ると武将を自由に移動させられないので、辺境でもなければ弊害が避けられない。 なお、シナリオ開始時の強制委任を防ぐためか、いずれかのシナリオで初期太守になる人材は、ぱっとしない者でもギリギリで将軍や軍師になれる能力にされている。もっともアイテムを使ってまで能力が低い者を将軍・軍師にするメリットはこの委任を回避するくらいしか無い。 また、AIが独自の判断で武将を移動させるので、特定の国に武将を集めて何か(たとえば内政)に専念させようとしてもうまく行かない。大ざっぱな方針は「軍事型」「生産型」「適応型」の3つから指定できるので、AIチートを織り込めば相応の成果は上げてくれるだろう。 委任国で武将が登用されても告知はされない。名将が登用されていないか、たまには点検することも必要。 この仕様は不評だったのか、次回作では将軍・軍師でなくても委任されることはなくなった。 指揮能力成長の厳しさ 武将の能力値は基本的に成長しないが、指揮だけは兵士士気が最大値(120)の状態で勝つとまれに上がることがある(*10)。しかし、士気を120に上げるには戦争で勝つしかないため、まず前提条件を満たすことが難しい。 指揮能力70で一斉攻撃が可能になるため、70一歩手前の武将を鍛えるメリットはある。しかしギリギリ将軍が多数いるため、よほどの事がなければその必要がないのである。 また、ギリギリで将軍資格を持つ武将が多数いる反面、将軍資格を持たない武官型の武将は、水指が大きく落とされている(前述の通り、呉将も例外ではない)。そのためあと一歩で将軍になれる武将はほとんどおらず、むしろ非常に困難なやり込み要素になっている。 このゲームには「史実」「仮想」と二種類のモードがあるが、オリジナル武将を多数登場させる場合「仮想」を選ばなければならない。 「仮想」モードの場合、オリジナル武将含め全ての武将のマスクデータ「義理」と「寿命」がランダムに変更されてしまう。 これによって「やたら裏切る関羽」や「絶対に裏切らない呂布」「長寿の周瑜」などになってしまい、史実や演義でのイメージと違った状態でしかプレイできない。 歴史のIFでこういう武将が居たら…と思っていたら、有名武将が珍妙な性格だったり。萎えるのは避けられないだろう。 「オリジナル君主でスタートし、三人まで選択できる配下を登録した武将とするが、それ以上は登場させない」というプレイなら「史実」モードを選んでも問題はない。 PCE版のCPU思考速度の極端な遅さ 全体マップではまだ我慢できるものの(それでもSFCやMD版よりかなり遅い)戦場での思考速度はどうにもならないレベル。1部隊同士の戦いにもかかわらずCPUのターンでは普通に2~30秒程度待たされるので、敵部隊数が増えるとカップ麺を作って食い終えてもまだCPUのターンが終わっていないという状況もザラになる。 プレイ環境を整えるのも一番ハードルが高いので、余程の物好きでなければプレイする選択肢に入らないだろう。 「PCE本体+スーパーCDROM(又はCDROM2本体+スーパーシステムカード)」「PCエンジンDUO系」のいずれかに加え、外部記録装置のセーブくんかメモリベース128が必要。 総評 次回作以降に比べると、奇抜な特殊能力などもなく、武将の個性が弱い。 しかし良く言えば、指令を出す上の制約が少ないということでもある。遊びやすい長所とも言えなくもない。 内容は前作から大幅にボリュームアップしており、特に武将数については後期作品にも見劣りしない。 AIの完成度もまずまずで委任プレイも快適。 次回作への課題はいくつか残るものの、十分に良作と呼べる作品だろう。 余談 光栄と本作の非公式ガイドブックを発売した技術評論社との間で著作権侵害を理由とした裁判が起こっていた。 問題となっていたのは書籍に添付されていたフロッピーディスクであり、本作の登場武将の能力をエディットできるファイルが入っていたことが特に問題視された。 最終的に一審から高裁まで光栄が敗訴となり、最高裁の上告は却下された。この裁判はオンラインにつないでいない時のチート行為に対しての正当性を示す判例とされている。 一方、同時期にほぼ同じ状況下で、ときめきメモリアルを発売したコナミも裁判を行っている。こちらは第一審では敗北したものの、第二審では原告の主張が概ね認められ、上告が償却され、原告が勝訴している。 [部分編集] 三國志DS ジャンル 歴史シミュレーション 対応機種 ニンテンドーDS 発売・開発元 コーエー 発売日 2006年2月23日 廉価版 KOEI the Best2008年7月10日/2,800円 判定 なし ポイント 『三國志III』のパワーアップ版DSモードは調整不足 概要(DS) 『三國志III』をベースに武将・シナリオ・アイテム・短期の目標を達成すればクリアの「チャレンジシナリオモード」を追加したもの。 追加・変更点 武将、イベント、アイテムのグラフィックが『三國志X』のものになった。 武将列伝が追加された。 武将が248人追加され、779人になった。全て『三國志X』に登場し、『三國志III』にはいなかった武将である。 実は同一人物を1人重複して追加してしまっている。『III』と『X』で表記が異なるため見落としたのだろう。 発表当初は武将追加の予定はなく、発売延期時に急遽追加されたもの。 黄巾の乱シナリオが追加された。メガ-CD、PCエンジン版のものとは違い、今度は張角も登場する、正真正銘の黄巾シナリオである。 シナリオ名は『三國志X』と同じく「黄巾興りて英雄青雲を抱く」。 張角の他、丁原、士燮も君主として追加された。 他のシナリオ名は、『三國志III』のPC版と同じである。 アイテムが追加され、全46都市に「特定条件を満たすと発見できる」アイテムが配備された。 武将とアイテムの追加だけで、ゲームシステムは『三國志III』そのままの「オーソドックスモード」に加え、戦争で魔法、もとい、「戦技」「特性」が使えるようになった「DSオリジナルモード」が追加された。 「戦技」「特性」は戦争、内政それぞれの経験を積むことでより上位のものを覚えることができる。一部、特定武将専用のものや、能力値が一定以上でなければ習得できない物もある。 「戦技」は自発的に使う物で、計略や通常より効果の大きい攻撃手段が基本。「特性」は持っているだけで効果を発揮する。 士気がマジックポイント代わりになっていて、「戦技」を使うと士気を消費する。代わりに、ターン毎に士気が少しずつ回復するようになった。 指揮能力の効果が落とされ、武力重視になった。 弩・強弩の矢数の制限が無くなった。 攻撃側が城壁を乗り越えると、内側から開門できたのができなくなった(*11)。 短期目標を達成すればクリアの「チャレンジシナリオモード」が追加された。 CERO規定の都合で、一部の用語が変更された(「斬首」⇒「処断」など)。 評価点(DS) 武将追加で、終盤シナリオがまともに遊べるようになった。これで司馬炎が出るまで待っても、ゲームクリア不可能になることは(よほど派手に処断しない限り)無くなった。また、難易度が大きく変わった君主がある。 公孫瓚:配下が1~2人だけだったのが7人追加。訓練や情報要員を捻出できる。ただし資金難に注意。 馬騰:軍師不在だったのが、軍師の資格を持つ成公英が追加。 孫権:三国鼎立後は三国で最も人材難であり、特に235年シナリオの人材不足は深刻だった(12ヶ国で37人)。三国時代の武将が大量追加され、劇的に楽になった。 一方で、追加された武将は魏が最多で、蜀漢は最少なので、ゲームバランスが原作より魏呉に傾いている。 また、原作に後継が存在しなかった君主にも後継となる武将が追加された勢力がある(王朗の子の王粛など)。 動作が軽快で、タッチパネルの操作性も良好。ただしDSオリジナルモードの戦争はやや操作に難がある。 問題点(DS) DSオリジナルモードの調整不足 AIがDSオリジナルモードの仕様に対応し切れていない。守備側のAIが、攻撃系の「戦技」を使うのはまだしも、通常攻撃して残り少ない兵士を費やして自滅する光景がよく見られる。 計略が全て「戦技」になったため、使える計略が一つもない状況が生じるようになり、AIは待機して耐えるのではなく、攻撃を選んでしまう。 敵のZOCが機能していない。 バグ・不具合(DS) 184年シナリオの張角軍では、太守が軍師・将軍ではないにもかかわらず直接命令ができる国がある。初期状態で、個別に委任しようとするとフリーズしてしまう。一度「全委任」にした上で再設定する必要がある。 アイテム「孫子の兵法書」が発見できない。 一部の追加武将に、血縁設定の見落としがある。たとえば金禕は金旋の息子なのに、血縁ではない。 逆に一部の追加武将は、どの君主でも血縁扱いされる。該当は太史亨(*12)、賈充、孫峻などで、どの勢力でもこれらの武将が君主になってしまうことがままある。 総評(DS) 『三國志III』を手軽に遊べるメリットは大きい。 武将追加は『三國志X』からの流用とは言え、後半シナリオが遊びやすくなった効果は絶大。 反面、DSの追加要素はAIやゲームバランスの調整不足であり、大味になっている面がある。 後に3DSで再リメイクされ、エディット機能の追加や操作性の改善が行われた。
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三國志DS 2 コーエー 2007年11月1日 DS 定番歴史SLG。三國志シリーズのDS2作目 三國志IV??をベースにしている 続編 三國志DS 前 三國志DS 3 次